アルバイトだけでもまわるチームをつくろう~ディズニーじゃなくても大丈夫!

題名がアルバイトに限定されているのでアルバイトに係わらない人は関係が無い本に感じてしまうかもしれないが、アルバイトに係わる人だけでなく今の時代に良い仕事、良い人間関係を構築したいと感じている人には是非参考になると感じた一冊です！！特に第一章と第二章は僕にとっては印象が強く感じた。著者自身が30歳までフリーター生活をしながら感じてきた実体験をベースに今の会社でアルバイトとともに良い仕事をした経験から生まれた考え方、具体的なノウハウが記載されている。この文章の行間には数々の失敗や悔しい思いがあったと想像されるし著者のアルバイトに対する強い愛情が感じられる。またリーダーシップのある自己完結型人物の見分け方、アルバイトの面接でのポイントや注意事項が具体的に書かれている。今の２０代をメインにしたアルバイトの中でもリーダーシップを持って対顧客、対雇い主に対応する事が出来る自己完結型アルバイトを発掘し、彼らに責任とチャンスを与えながら管理するところはきっちり管理するというスタイルでアルバイトだけでもまわるチームを作ることが出来るという実績に基づく文章はとても面白い。本全体にアルバイトに対する著者の強い愛情が感じられ、ここまで愛情をもてるのはやはり著者が３０歳までフリーターとしてよい仕事、つらい仕事、つまらない仕事、アルバイト先の人間関係、など実体験に基づいてあるべき姿を未だに追い求めている姿が伝わってくる。著者とかかわることが出来たアルバイトは非常に幸せだと感じるし、３０歳までフリーターであった著者を正社員に登用し現在役員にまで抜擢している経営者の器の大きさ、指導力の高さ、従業員に対する愛情が推察される。この本に書かれていることはアルバイトとなっているが、弱い立場の従業員や取引先に対する先輩社員や管理職、経営者に求められているあるべき人間関係の姿を模索している中小企業役員の魂の叫びにも聴こえるものだと感じた。良い仕事や良いサービス、良い会社はこの本に書かれているとおり末端のアルバイトまでの顔を思い浮かべながら真剣に向き合う人間関係の中からしか生まれてこないのではないかと日々痛感している。ぜひこの本が良い影響力のあるリーダー的存在の人たちの目に留まり結果として弱い立場の方々が一人でも救われる事で良い流れを生むきっかけになってくれる事を感じる事が出来た一冊でした。